
いつも当団体をサポートいただきありがとうございます。
すでにニュースなどでご覧になられている方もいらっしゃると思いますが、
「特定生殖補助医療法案」の骨子案が発表されました。
特定生殖補助医療とは、第三者の精子・卵子提供による生殖補助医療のことです。
特定生殖補助医療に関する法律案について重要な変更点は以下の4つとなります。
独立行政法人(国)への同意書と夫婦・生まれた子の情報等の提出(マイナンバーと紐づけし管理する)※法改正後の変更点となり、当団体はマイナンバーで管理などは行いません。
テリング(親から子への真実の告知)が重視され、上記に伴い18歳になると情報開示が可能
第三者からの提供精子を使った生殖補助医療を受けられるのは婚姻している夫婦のみに限る ※同性カップル・選択的シングルマザーなどは対象外。
またFtMのご夫婦が対象になるかは定かではございません。
国が運営する認定医あっせん医療機関を通じた精子・卵子の供給以外は罰則対象
現時点では国が認定している医療機関以外の民間の精子バンクなどは一切認められない為、
大手海外バンクなども含めて、法案が可決されると使用ができなくなる可能性がございます。
法案が今年に可決された場合、施行までに多少猶予期間はありますが、
残念ながら私達も妊活サポートの運営継続は難しいと考えております。
当団体は「個人間第三者提供のサポート」という形ではありますが、
利用者様の安全と子どもの幸せを第一に考え、最大限の工夫を行い取り組んでまいりました。
特にお子さまのアイデンティティ形成において、非常に重要であるドナーさんの『人となりを知る情報』についてはドナーさんの協力を得てかなり多く開示してまいりました。
しかし、今後国の管理機関では、治療時に一切の情報開示が認められず、
提供を受ける時点では国籍や血液型なども全て非公開となります。
生まれてきた子どもが18歳になって開示できる情報も身長・体重・血液型・年齢のみとなります。
(ドナーがOKしていた場合は他の情報も開示できる可能性もあります)
テリング(親から子への真実の告知)が重要視されている点は良かったですが、
子ども自身のルーツにおいては情報がかなり不足するような形となりますし、
何より「婚姻夫婦のみに限る」という制限が撤廃されなかったので、
正直今回の法案は非常に残念な結果になったと言わざる得ないです。
将来的に取り組みたいと検討中の方
取り組んでいるけど長い目で取り組んでいけば良いかな?とお考えの方
法改正後も利用できる対象者であれば良いですが、
そうでない場合はチャンスはかなり限られます。
そこで、私たちもドナー紹介においては
活動を停止せざる得ない状況になる前に、
運営方針を一部変更させていただきます。
(1)新規受付の再開について
今お待ちになられている方への機会損失にならないように新規受付を再開いたします。
オンライン/対面面談どちらも年内調整できる範囲で調整いたします。
ただし、今年中に面談した場合も実際の提供は面談翌々月からになります。
とは言えど、サポートできる人数は変わらないので、今年度はいつまで新規受付するかは未定です。
また、面談については
オンライン面談
別団体による面談(有料)
対面面談と3回の面談を経て、
審査を通過した場合提供となります。
※注意点
これから取り組まれる方によくご理解いただきたいのは、早ければ来年には活動が停止になる可能性があります。そうなると第二子を同一ドナーから提供受けることは、不可能になることも予めご了承ください。
(猶予期間が長ければ可能性は少しはありますが・・・)
(2)優先枠をリリースさせていただきます
基本的には対面面談を終えた方でお待ち頂いている順でご案内していますが、
・活動を3ヶ月以上お休みになられている方
・対面面談から3ヶ月以上経過している方 など、
枠を押さえている状況で中々スタート出来ていない場合や、スタートしているものの、取り組みが不定期な方については、こちらの都合で大変恐縮ではございますが、一旦全ての枠を開放させていただき、
またスタートのタイミングで空き枠状況を見てご案内させていただきます。
※その際に面談より二ヶ月以上経過している場合は
再度面談を実施してのスタートになります。
すでに別のご案内にて、
卒業された皆様には広報済みですが、、、、
第一子をご懐妊されている方においては
第二子の予約枠を設けておりましたが、
こちらも法改正後は提供出来ないので、
既存・新規に関わらず全ての予約枠を撤廃いたします。
(3)ドナーさん/希望者さんいずれも提供条件は見直し予定
私たちも限られた期間の中で本気で取り組みたい方に全力でサポートしていきたいと考えている為、
◉ドナーさんは
・日程調整がしやすい方、
・提供に協力的な方を優先してご紹介。
◉希望者さんにおいても
・短期集中型で取り組める方、または、
・医療機関にて妊活を行う方を優先します。
(4)ドナーさんの提供上限の変更
こちらも重要な変更点になります。
将来的な近親婚を防ぐため
1ドナーにつき5名の出生まで
という制限を独自に設けておりましたが、
すでにご懐妊・ご出産されている利用者様の
確認・同意が取れたドナーさんに関しては、
上限5名→5世帯(最大10名)に変更します。
※ほとんどの方に同意いただいておりますので、
1名のドナーさん除いて変更になります。
(例)
Aさんから提供を受けて子どもを授かっている世帯が3世帯あり、
3世帯全員が同意している場合→Aさんは5世帯(最大10名)に変更。
Bさんから提供を受けて子どもを授かっている世帯が3世帯あり、
3世帯のうち1世帯が反対している場合→従来の通り最大5名まで。
(早いもの順で5名に達した場合は今後第二子は望めない)
最大5世帯へ変更理由は以下となります。
・子どもへの影響を考えた際に同一ドナーで兄弟間の血縁は揃えるのが理想で、
5世帯に変更した場合1世帯が第二子までは望める枠数の確保ができる。
・1世帯あたりの人数が増えても、世帯数が大幅に増えるわけではない為。
例:各世帯の出生数が1名にせよ、2名にせよ最大世帯数は5世帯
※ただし同一ドナーからの提供が最大10名という点においては産婦人科学会の方針を踏襲します。
その他にも細かい点で変更点がございますが、
とにかくサービスが提供できる間は最大限取り組みます。
今年10月の国会に提出されて成立した場合に、
多少は猶予期間があると思いますが、
法改正後の猶予期間の活動は現在未定です。
残り僅かな限られた期間の中で、
本気で取り組みたいと思っている方々を
全力でサポートしていきたいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。
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